子育ての費用は一人当たりどのくらい?今の年収で平気!?

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子育てにはお金がかかるものですが『子供一人の費用は今の年収で足りるのか?』と不安になってしまうこともありますよね。

子供を授かった瞬間に、これからかかる一人あたりの子育て費用と向かい合い、今の年収と今後の年収を含め検討していく必要があります。

理想と現実にはかなりの差があるのですが、一体いくらあれば子供一人を育てあげることができるのでしょうか?

 

子育て世帯の年収は?

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厚生労働省の『2015年 国民生活基礎調査の概況』及び『統計表』によると『18歳未満の未婚の児童』つまり、子供のいる世帯の年収の平均値が導き出されています。

子育て世帯の平均年収は712. 9万円とかなりの収入。

『中央値』というものをみていくと663万円。

平均値と中央値で80万円もの差が出てしまっていますが、これはどういうことなのでしょうか?

 

平均年収と中央値

700万円以上あれば子育てには充分と考える人も多いかもしれませんが、『平均値』は一部の高収入世帯によって釣り上げられている可能性もあるため、『中央値』のほうが一般的な生活実感に近いと思っていいででしょう。

年収の中央値とは、平均年収とは考え方が異なります。

平均年収のデータは、世の中の実感値から乖離した結果になることがよくありますが、年収の中央値はより世の中の人の実感値に近い結果になります

その理由は、所得格差。

 

例えば、年収400万円の方が99人いるグループに1人だけ年収10億円の大富豪がいたとします。

すると、そのグループの平均年収は1396万円とかなり上がっていきますよね。

99人が年収400万円であるにも関わらず、1人の大富豪の影響でそのグループの平均年収はグンと引き上げられることに。

政府や民間企業が発表するデータにも、少数のお金持ちによる影響を受けているデータが数多くある現状があります。

そのため、平均年収はあまり参考にならず、中央値というものを活用していくべきなのです。

年齢  全体
平均年収 中央値
全体 442 400
20歳 236 220
21歳 243 230
22歳 259 250
23歳 275 260
24歳 299 300
25歳 324 300
26歳 346 330
27歳 365 350
28歳 381 360
29歳 395 380
30歳 407 400
31歳 418 400
32歳 432 400
33歳 443 410
34歳 456 430
35歳 478 450
36歳 489 450
37歳 503 460
38歳 507 480
39歳 536 500
40歳 547 500

統計元:平均年収/生涯賃金データ2012年齢別 DODA

こちらのデータは、男性と女性合わせた全体の平均年収と中央値ですが、みての通り各年齢を見ても、平均年収が中央値を上回っていることが分かりますよね。

特に、所得格差に大きな開きがある日本においては、平均年収よりも年収の中央値の方が一般的な実感に近いのです。

そして、年収の中央値とは、例えば101人を対象に年収を聞いた際に、年収順位がちょうど真ん中の人、つまり50位の方の年収のことを指します。

  • 101位:貧しい
  • 50位:中央値
  • 1位:富豪

つまりこのような順番で判断することが可能だということになります。

 

子育て世代の年収は理想と現実に差がありすぎる

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では実際に、子供一人を育てるのに必要年収を確認していきますが、よく『子供を育てるには3000万円かかる』とか『教育費は子供一人に1000万円かかる』なんて言われることがありますよね。

教育資金の最適な貯め方の記事でもお伝えしているように、厳密に言うともっとかかる可能性があります。

まずはこちらの記事を確認し、『そもそも子供が生まれてから成人するまでにいくらかかるのか?』ということを把握しておいてください。

>> 教育資金の最適な貯め方

 

例えば、子供が2人いたとして、『奨学金なしで大学を卒業させる』とか、住宅ローンの返済、夫婦の老後資金である3000万円必要であることを考えた時に、それをクリアできるのは30歳の時点で650万円の年収が必要だとされています。

これはあくまで一例ですが、年収300万円時代と言われている中で、30歳の時点で年収が650万円に達しているサラリーマンはわずか10%にも満たないというデータもあります。

ほとんどの場合、夫婦共働きになることが多いでしょうし、年収上昇率が一般的に1%だと言われていること、年々退職金が下がっている現状や年金受給の有無などによって大きく変わってきてしまうのです。

これからの時代年収が1%継続して年々上昇する企業は稀でしょうし、年金が30年後どうなっているか考えると非現実的なシミュレーションですよね。

 

こうしたことを考えると、必要な年収は必然的に上がっていくかもしれません。

それに、今後少子高齢化はどんどん進むことが予想されますし、子育てに対する支援はどんどん国の負担にもなっていくでしょう。

 

理想と現実の年収格差

世帯年収 夫の年収 妻の年収
理想 1029 759 270
現実 755 606 149
理想−現実 274 153 121

出典:明治安田生命保険

明治安田生命保険の調査によると、0~6歳までの子どもがいる既婚男女に聞いた『理想の世帯年収』は1029万円(夫759万円+妻270万円)となり、現実の世帯年収755万円(606万円+149万円)との差は274万円であることが分かっています。

男女別のデータもあり、男性が回答した自分自身の理想の平均年収は759万円に対し、現実の平均年収は606万円。

女性が回答した自分自身の理想の平均年収は270万円に対し、現実の平均年収149万円。

女性よりも男性のほうが、自分自身の年収の理想と現実に開きが大きいことが明らかになっているのです。

 

この結果に対し、明治安田生命では以下のような見解を示しています。

女性の平均年収が149万円にすぎず、理想の平均年収でも270万円にとどまっているのは、多くの子育て期の女性がパートタイマーとして働いている実態を示している。人手不足を反映し、日本の子育て期の女性の就業率はいまや米国とそん色のないレベルにまで上昇しているが、真の意味での社会進出が進んだとは言えない状況だ。

明治安田生命チーフエコノミストの小玉祐一氏

としており、まだまだ現実は厳しいことを示唆しています。

よくある『生活意識調査』では子育て世帯の6割以上の人が『生活が苦しい』と回答し、教育費などにかかる家計の負担を感じているのです。

 

子育てにかかる費用は一人当たりどのくらい?

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幸せな家庭を築くために子供を持っているにも関わらず、なぜそこまで『生活が苦しい』という状態になってしまうのでしょうか?

そもそも必要なお金を計算した上で、自らの水準と照らし合わせることをしないからこそ、そういった状態になっています。

ですので、まずは子供一人当たりにどれだけの費用がかかるのか、確認してくべきなんです。

 

教育資金の最適な貯め方でもお伝えしているように、子供を育てていくのに必要な主な費用は『養育費』と『教育費』です。

  • 食費
  • 出産費用
  • 衣料費
  • 教育費
  • お小遣い

などなど、事細かく解説しているので参考にしてください。

>> 子供一人にかかる費用

 

この記事をみてみると、子供一人にかかる養育費は少なくとも1,640万円前後

教育資金だけでも最低780万円は掛かってくるとしています。

子供一人当たりにかかる最低金額として2550万円は必要だということが考えられるのです。

  • 大学に行くのか
  • 公立に行くのか
  • 私立に行くのか
  • 自宅通学なのか
  • 一人暮らしなのか
  • 留学するのか

などによってによっても変わってきますし、『子供一人当たり3000万円必要』というのはまんざら嘘でもないわけですね。

 

子供一人当たりにかかる費用を『月額』で考えてみても、一般的な平均金額がは3万9240円だとされています。

負担が大きいと感じるものは『保育園・幼稚園代』で61.0%が最も多く、次いで『習い事やお稽古事の費用』で41.6%。

その次は『食費』の25.8%とされています。

 

『不足金額』としては、平均で2万3982円だとされており、この費用を確保するために必要なこととして『自身の収入』と8割近くの人が回答しています。

また『配偶者の収入がもっと必要だ』と男性は45.6%が回答し、女性は70.9%もそう思っているのです。

つまり、『理想の収入のために夫にもっと稼いでほしいという妻』が世の中では圧倒的に多いということがわかります。

幸せな家庭を築くはずが、ここでも理想と現実のギャップに苦しむ人の背景が伺えます。

 

20代・30代の親には負担が大きい

ここまでお伝えした、幼い子供にかかる費用を考えると、若い世代の親にとっては負担が大きいと感じる人が多いでしょうい。

子どもが小さい頃の世帯はおおよそ、親の年齢が20代から30代という若い世帯。

世帯収入もこれから上がっていくことが多く、現段階では低い時期にあたります。

 

厚生労働省の『平成14年所得再分配調査』をみると、世帯主が30代の場合で6歳未満の子どもがいる世帯の所得分布は『400万円以上600万円未満』の層が全体の36%と最も多いということが分かっています。

600万円以上の世帯が全体の32%を占めている一方で、400万円未満の世帯も全体の32%を占めているのです。

そう考えても、年収が400万円未満の世帯において、年間50万円から65万円という子育て費用の負担は重いでしょう。

『平成17年版 国民生活白書』によれば、年収400万円未満の世帯では、子どものいない世帯の割合が年収400万円以上の層よりも高いことが分かっています。

つまり、一定の経済力を下回ると子どもを持つ経済的負担感が高まり、子どもを持ちにくくなるということを指摘しているのです。

 

結婚費用も視野に

子供を育てていくということは、ほとんどの場合まずは結婚をしますよね。

ですので、結婚をを成立させるに当たる費用も計算にいれるべき人もいます。

 

多くの人が結婚を考えるんはおおよそ30歳前後。

平成25年の国税庁民間給与実態統計調査によると、平均年収としては20代後半が339万円・30代前半が384万円となっています。

これは、月給20万円でボーナス無しという前提だとすると、首都圏ならばコンビニや飲食店の深夜アルバイトでも上回ることが可能な収入です。

決して高くはない基準ではあるものの、これでも二人で結婚をすれば世帯年収が480万円になり、十分生活が可能な金額ということがわかります。

 

支出については、一人暮らし二人分の生活費より二人で一緒に暮らした方が支出は確実に抑えられますし、家賃を含めて月の生活費を30万円(年間360万円)としても、120万円貯金が可能です。

確かに余裕のある年収や生活とはいえなくても、子供ができたとしても、やりくりによっては赤字にならなくて済むわけですね。

 

そして、結婚資金といっても、平均価格は300万円程度というデータがあるものの、今は10万円もあれば式を挙げられます。

なので『お金がないから結婚出来ない』ということではなく、お金がないからこそ、夫婦で協力すべきということになります。

 

乳幼児期の子育て費用

子供がまだ小さい段階では、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?

乳幼児期については一般的に、親の年齢は20代から30代前半と若く、世帯収入も相対的に低いです。

そのため、子育て費用は経済的に負担だと感じやすく、現に支援を求めている家庭はかなり多い。

 

財団法人こども未来財団の『子育てコストに関する調査研究』では以下のようなデータが算出されています。

  • 妊娠・出産費用の平均額:約540,000千円
  • 0歳児の子育て費用:約506,000円
  • 1〜3歳:各500,000円前後
  • 4〜6歳:各650,000円前後

となっています。

これらを合計すると、子どもが生まれてから小学校にあがるまでの子育て費用は、約440万円となることがわかります。

 

ちなみにもう少し詳しく内訳をみていきます。

まずは、妊娠・出産費用の内訳です。

  • 分娩・入院費:365,000円
  • 定期検診代:90,000円
  • 妊婦用品・衣料費等の出産準備費:49,000円

 

次に0歳時の内訳です。

  • ベビー・子ども用品・衣料:198,000円
  • 保健・医療費:39,000円

だとされています。

比較的他の世代より費用がかかってくる傾向にあります。

一方で、1歳以降は『ベビー・子ども用品・衣料』の金額が減少する一方で『幼稚園費・保育園関係費』・『幼稚園・保育園以外での教育費』が増えてきます。

これは0~3歳よりも、4~6歳の方が子育て費用が高いのは、特に幼稚園・保育園関係費が増えているからということになります。

これらの数値は、年齢別にみた子育て費用の平均値であるが、第1子の場合には、平均値よりもそれぞれ約1割~2割ほど高くなる一方で、第2子の場合に約1割~2割ほど低くなる。

おさがりなども上手く活用できるので、第1子に比べて、第2子の子育て費用はおおむね7~8割程度となっているのです。

 

幼稚園・保育園関係費に平均

しかし、これはあくまで公的な数値ですので、個別にそれぞれの世帯に目を向けてみると差が生まれてくることがわかります。

各種サービスの利用次第では平均値よりも金額が上下してくるのです。

 

例えば、幼稚園・保育園関係費では平均値でみると0歳時では13,000円がかかります。

1〜2歳時では、約80,000円。

しかし、実際に0歳児保育を利用すると、保育所の保護者負担は月額約35,000円で年間42万円かかることに。

3歳時以降でも月額25,000円、年間30万円前後の保育料が必要となります。

当然ですが、子どもが同時期に2人保育所を利用していれば、保育料の負担はさらに重くなるわけです。

 

また、認可保育所の定員がいっぱい等の理由で利用できずに、認可外保育所を利用する場合には、保育料はこれらの水準よりも高くなる傾向にあります。

認可外保育所の平均月額利用料は3~4万円で年間36万円~48万円。

ベビーホテルで4~5万円で年間48万円~60万円というわけです。

さらには、民間のベビーシッターを利用すれば、1時間約2,000円程の費用が必要になってきます。

 

幼稚園の場合には以下の保護者負担費用がかかる。

  • 公立幼稚園:月額6,000円・年間72,000円
  • 私立幼稚園;月額20,000円・年間240,000万円

といった金額がかかるため、かなりの差が生じていきます。

 

衣食住も検討する

年収が低い時期は特に、衣食住から費用を節約し、捻出していく必要があります。

現在、都内でファミリー向けの新築マンションを買うと最低でも5000万円はかかりますが、通勤の利便性を考えると6000万円位はすぐに超えてしまいます。

この価格帯で家を買う人は、都心部に本社を構える大手企業で長時間労働の激務に従事していることが多いですが、収入の低い人が無理して都内に住む必要は全くないわけです。

都内より、千葉・埼玉の方が3割ほど安く家を買うことができますし、それが駅から離れていればなおさら賃料としては安く済む。

 

衣服はおさがりなども利用しつつ、外食も控えるべき。

例えば、飲食ビジネスの構造上、食材費は料金の3割程度しか掛かっていないことを考えても、外食なら一食1000円かかるものを、本当なら300円で済ますことが可能なわけで。

家族が多ければ多い程、節約することができるのです。

今では調べればいくでも節約レシピは転がっていますし、美味しい料理を作るハードルは下がっています。

 

コンビニ弁当でさえ、割高なんです。

 

経済的支援策を利用する

費用 名称 内容 根拠となる制度
妊娠・出産費用 出産育児一時金(家族出産育児一時金) 1人につき30万円 医療保険制度(健康保険)
出産手当金 出産日以前42日から出産日後56日までにおける休業補償・賃金日額の6割
医療費 乳幼児の医療費助成 乳幼児期の医療費の自己負担部分を軽減(医療保険制度における乳幼児(3歳未満)の自己負担は2割) 地方自治体の単独事業
育児費用 児童手当 第1子、第2子は月額5千円、第3子以降から月額1万円。生まれてから小学校3年修了前まで。所得制限あり 児童手当法

ここまでお伝えしたように、まず最初にかかる費用の負担を少しでも減らすために公的な支援がいくつか受けられます。

医療保険における3歳未満の乳幼児の一部負担金については、2002(平成14)年10月より2割負担とされたところですが、それに加えて多くの地方自治体が地方単独事業として『乳幼児の医療費助成』を実施しています。

これは、ある一定年齢までの乳幼児の医療費の自己負担分を助成し、内容については都道府県・市町村によって異なります。

 

また、子どもが保育所を利用する場合、保育サービスの提供に要する財源は、保護者が負担する保育料以外は、国や都道府県または市町村の負担で賄われています。

例えば、子供が0歳であれば一人当たりの自治体の負担額は以下。

  • 月額約16万円の経費
  • 約3.5万円の保護者負担以外の約12.4万円

が国及び地方自治体の負担となっています。

ですので、自治体としては0歳時を一人保育所に預けることに対し年間約150万円の公費をかけていることになります。

ただ、保育所経費については、公立保育所では国の基準以上に大きな費用がかかっている場合が多いほか、保護者の保育料負担を国の基準よりも軽減している市町村もあることから、実際にかかっている公費はこれ以上になっている場合が多いです。

 

子育ての費用と年収まとめ

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一人当たりの子育ての費用は、思った以上にかかることがわかりますが、これは節約したり公的補助によってある程度まかなえることがわかります。

闇雲にお金を使うのではなく、計画的に貯蓄をしていくことできちんと費用を捻出できるのです。

今ではその情報量も十分確保できますし、結局はその情報次第で収入の低さを十分カバーできるわけで。

情報の入手に必要なネット環境も、携帯電話ならば格安SIMを使えば月に1000円ちょっとで利用できますし、衣食住において賢い選択をすれば、我が子を幸せに育てていくことは可能でしょう。

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