幸福度は年収に比例しない!?幸せな生き方や考え方

幸福度,年収,考え方,生き方

お金を稼いで幸せになりたい!

そう思う人は多いでしょう。

一方で、本当にお金を持っている人、つまり年収が高い人の幸福度は果たして高いのでしょうか

年収が高ければ確かにやれることや叶えたいことはクリアできると考えることができますが、お金をかける必要のない『生き方』や『考え方』次第では幸福度は変わってくるかもしれません。

そこで今回は、年収別の幸福度ととともに、幸福度に関係する考え方や生き方についてお伝えしていきます。

 

年収が高くても幸福度が高いとは限らない?!

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私たちは何のために生きているのでしょうか?

何のために人生があるのか。

そう考えることもあると思いますが、一言でいうと『幸せになるため』ではないでしょうか?

大切なモノや人を守り、共に笑顔でいられるため。

個人的にはそう思います。

 

そのために、キレイゴトを抜きにして単純に必要最低限のお金は、今の世の中であれば必要だといいう見解は多いでしょう。

では、それがある程度満たされた場合はどうなるのか、そんなことを考えてみたことはありませんか?

  • 年収が増えれば絶対幸せなのに
  • お金は多ければ多いほど人生において得をする

そう考えている人も多いと思いますが、それも漠然としたものでしょう。

 

幸福度とは主観的なもの

そうなんです。

年収によっての幸福度は、そうなってみないとメリット・デメリットはわからないものですし、もっと言ってしまえば『生き方』や『考え方』次第で全く相関しないものになってくる。

つまり、幸福度を示す判断材料や要素であったり、基準とするモノサシは個人差があるもので、常に主観的なものなんですよね。

具体的には、今の自分の理想とするものとの比較や将来への期待や不安が挙げられるでしょう。

  • 車が欲しい
  • 洋服がほしい
  • ブランドものがほしい
  • 美味しいものを食べたい
  • 豪華に過ごしたい
  • 旅行に行きたい
  • 子供たちの教育費は?
  • 親の介護は?
  • 自分たちの老後は?
  • 年金はもらえる?

このようなことを考えていることが多いとすれば、幸福感を判断する際に重要なものとは、所得に対する消費といった家計の状況や、健康状態・家族関係などが挙げられることがわかりますよね。

逆に言ってしまえば、どれか1つでもく崩れると人は、幸せであるとは感じにくくなるのです。

 

確かに、年収400万円代以下の世帯が、年収が増えることによって生活が楽になることは間違いありません。

  • いつもより高い食材も悩まず買い物ができた
  • 欲しかったものを手に入れることができた

今まで節約しながら生活していた苦しさからは、解放されることにはなりますが、その先はどうなるのでしょうか?

 

国単位での考え方もみてみる

主観的である幸福度は、いわゆる個人的な感情論に過ぎないように感じてしまう一方で、国の豊かさで考えてみるとどうでしょうか。

国の豊かさを示す指標として先進国・発展途上国の双方で用いられてきたのは,経済指標の GDP(国内総生産)でした。

ただ、『幸福度』を考えてみると、この GDP は決して万能なものではないことがわかります。

それが実際の国民の幸福感とは直接的に結びつかないからです。

 

実際に、『イースターリンの幸福のパラドックス』といわれる有名な議論があったのですが、そこでは以下のような結論が導き出されました。

経済的豊かさが必ずしも幸せを予測しない

ことを 1970 年代前半にすでに指摘しているのです。

 

日本においても、GDPを高めた高度経済成長が、自然環境や地域社会や家族のつながりに与えたダメージはかなり大きいのではないでしょうか。

経済的成長がこれまでと同様には見込めないという先進国の見通しと,先進諸国のようになれば本当に国民が幸せになるのか?という発展途上国の疑問がある中、『経済成長≠幸せ』というイースターリンの指摘が見直され、国民総幸福量(GNH)を考えることの方がよっぽど国が成長すると考えられるようになっています。

国民総幸福量(GNH)は国民総生産(GNP)よりも重要である

このことは同年、1970年代にジグミ・シンゲ国王も提唱している考え方。

GNHは,経済成長を重視する姿勢を見直し,伝統的な社会・文化や民意,環境にも配慮した『国民の幸福』の実現を目指す考え方のことを指しています。

 

実際のデータで考えてみる

国際的にも『幸福度』について見直されている事実があり、日本国内でもその考え方は存在しています。(実際にはほとんど目に見えていないが…。)

日本の内閣府においても以下の項目でアンケート調査を過去に行っているのです。

  • 自分との比較
  • 他人との比較
  • 精神的なゆとり
  • 就業状況
  • 友人関係
  • 自由な時間
  • 充実した余暇
  • 趣味
  • 社会貢献
  • 仕事の充実度
  • 職場の人間関係
  • 地域コミュニティーとの関係

など、仕事やプライベートにおける『生きがい』などのについてが基準となっています。

このアンケート調査は内閣府の平成23年度国民生活選好度調査をもとに作成され、平成26年2月14日に内閣府が公表したもの。

内閣府が実施したこのアンケート調査は幸福感についての質問に関して、現在あなたはどの程度幸せですかという質問に対してとても幸せと答えた場合を10とし、とても不幸を0としています。

もちろん幸福と感じる判断材料は人によっても異なり一概に言えるものではありませんが、年収別幸福度指数なども合わせて自分が幸福度指数は何点くらいになるのか知ることも無駄ではないと思われます。

 

年収別幸福度指数(平成23年度(2011年度)調査結果)

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  • 200万円未満:5.5
  • 200~400万円:6.2
  • 400~600万円:6.6
  • 600~800万円:6.7
  • 800~1000万円:6.8
  • 1000~1200万円:7.4
  • 1200~1400万円:7.3
  • 1400万円以上:7.2

このように、内閣府が実施したこのアンケート調査で、幸福感の平均点は10点満点の6.41という結果になりました。

最も多かったのは5点の22%。

次に多かったのが7点の20%。

8点の17.7%に6点の12.8%と過半数の人が5点以上で幸福感を感じていることがわかったのです。

 

次に年収別幸福度指数の結果を見ると年収が増加するに従って幸福度指数が上昇していて、年収が1000万円以上であれば幸福度指数も7を超える高い指数となっています。

つまり、年収が1000万円以上になると幸福だと感じやすいということ。

幸福感を判断する際に重視した項目でも、複数回答ではるものの、所得や消費といった家計の状況が62.2%と最も多く、健康状況の62.1%とほぼ同じ割合で家族関係が61.3%とこの3項目が60%を超えていたようです。

 

精神的なゆとりが51.4%で4番目に多かったようですが、仕事の有無や安定などの就業状況や、友人関係や自由な時間などの3項目はいずれも30%代。

充実した余暇や趣味や社会貢献などの生きがいや仕事の充実度はいずれも20%代で、職場の人間関係や地域コミュニティーとの関係などの項目は10%代。

 

これらの調査結果を見ても年収によって幸福度は、変わると考えている人が多いと考えられます。

ただ、逆に言ってしまえば、それだけ自分の年収に満足していない人がほとんどで、幸福感を判断する際に重視する基準として、自分の理想との比較や将来への期待や不安を挙げる人が多いことがそれを裏付けているのです。

 

年収1000万円と幸福度の基準

表をみてもわかるように、年収1000万円を堺に、幸福度の上昇が止まっていることに気付きませんでしょうか。

年収と幸福感が順調に比例していたかと思いきや、年収が増えても幸福感が減ってしまうということすらある、ということが明らかになりました。

ではなぜこのことが起こってくるのでしょうか?

 

ここからは仮説の範疇に過ぎませんが、この時点で一般的な生活レベル以上を手に入れることができるようになるから。

例え多少無駄遣いをしても生活の苦しさを感じることもありませんし、ある程度の贅沢ができる。

生活の苦しさから解放された一方で、『休日の充実度』は年収1,000万円以上と400万円未満で同じ水準であったのです。

 

年収が多くなると、生活水準があがり、今度は下げることができない。

そのために収入を維持しようとお金を稼ぐ時間に生活を当てていく。

日本は特に、高収入の人ほど忙しく休日がない傾向にあるやめ、『時間がない』とか『友人の数が気付いてみたら少ない』といった実感を得て、幸福度が下がると考えられているのです。

そのため、年収が高くなり過ぎることで、幸せと呼べる生活を満たすことができなくなってしまっているのではないでしょうか。

 

世界的に見たらどう?

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出典:HAPPINESS, INCOME SATIATION AND TURNING POINTS AROUND THE WORLD

日本だけでなく、世界規模で年収を幸福度を調査した研究もあります。

世界的な調査会社ギャラップが行っている世論調査(Gallup World Poll)のデータで、これは2005年から2016年にかけて、世界164カ国の約170万人を調査したものとなっている。

0から10まで段があるハシゴを想像してください。一番上の段は、あなたにとって想像しうる最高の生活だとします。一番下は、最悪の生活です。どの段が、いまのあなたの状態を表していると思いますか?
いまの生活に満足している人(「幸せ」を感じている人)は7や8と答えるでしょうし、そうでない人は2や3と答えるかもしれません。この答えにより幸福度を数値化しようとするもので、現在、広く使われている調査法です。

といった調査の対象者の『幸福度』について質問しました。

 

さらにこの調査では、対象者の精神的な状態についても質問しています。

昨日は、おおむねどんな気持ちでしたか?

と質問し、『幸せ・喜び・笑顔』などと答えた場合は前向きな精神状態とし、『ストレス・心配・悲しい』などと答えた場合は後ろ向きな状態だと判断することにしたのです。

 

これらの結果を示したのは上記の表であり、幸福度と年収の関係について様々な傾向が見えてきました。

世界をいくつのかの地域に区切って分析しているので、グラフが何本も表示されています。

日本を含めた東アジアは『EA』とラベルされているグラフ。

右に行くほど収入が高く、上に行くほど幸福度が高いことを示しています

 

パッと見てわかるのは、どの地域のグラフも年収が高くなるにつれて幸福度は上がっていきますが、ある所で上昇が止まっていること。

日本を含めた東アジア(EA)で言えば、11,000ドル(およそ1200万円)で頭打ちに。

世界的に平均をとってみると、95,000ドル(およそ1000万円)で止まっていることがわかったのです。

日本と同じように、世界的に見ても収入が増えるとグラフが低下に転じ幸福度が減ってしまう傾向にあるのです。

 

考え方でも変化が

この研究では、精神的な状態について調べた調査でも同じ傾向がみられました。

前向きな精神状態の人の割合は収入の増加とともに増えますが、ある時点で止まりそれ以上は減る傾向があったのです。

また、精神的な状態の場合、幸福度に比べて低い金額で止まってることもわかりました。

例えば東アジアの場合、前向きな精神状態を答えた人の割合が最も多くなったのは年収60,000ドル(およそ660万円)、後ろ向きな精神状態を答えた人が最も少なくなったのは年収50,000ドル(およそ550万円)だったのです。

 

ではなぜ、このような結果になったのでしょうか?

なぜ、稼いでも幸せになれないのでしょうか?

実際に、研究チームは論文の中で、次のような可能性を指摘しています。

  • 年収の多い人は、仕事量や時間、課せられる責任などの負荷が増えるため、レジャーなどの時間が取りにくくなる
  • 年収が増えると、以前より質の高いものや、ハイクラスな人間関係でなければ満足できなくなる

人間の幸福度と収入の関係については、『ヘドニック・トレッドミル』と呼ばれる現象が知られており、憧れによって『これさえあれば幸せになる』と思っていたものでも、手に入れたその時は満足して幸福度が増しますが、時間がたつとその状態が当たり前になってしまい、もとの幸福度に戻ってしまうのです。

 

この研究以外にも、同じような研究はいくつもあるのですが、ほとんどの場合今回のような『一定の箇所で幸福度は止まる』という結果を示している傾向にあるのです。

『お金さえあれば幸せになれるはず』と思ってしまいがちですが、『幸せになる』といった考え方やそれに伴う生き方次第で幸福度は満たせるのではないでしょうか。

 

超貧困=大富豪

ちなみに、もっと面白いのは、発展途上国にも満たない超貧困クラスの生活をしている人たちと、大富豪と呼ばれる億万長者を超越している人たちの幸福度を調査した結果。

ある有名な心理学者は様々な地域の人びとに対し、人生の幸福度を7点満点で採点してもらう大規模な調査を行いました。

その結果、世界有数の大富豪たちの幸福度が『5.8ポイント』だったのに対し、最も貧しいといわれるマサイ族(アフリカの遊牧民族)の人たちが、なんとわずか0.1ポイント差の『5.7ポイント』という結果になったのです。

  • 世界的大富豪の年収:約1兆円
  • マサイ族の年収:約8万円

年収という視点でみればマサイ族の年収を少し水増しして10万円にしても、その差や1000万倍。

それでも、幸福度はほとんど変わらないことを明らかにしたこの研究は、世界に衝撃を与えました。

 

本当の意味での幸福とは

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確かに、お金がある状態、つまり年収が高ければ今まで変えなかったようなモノが手に入ります。

  • 高級車
  • タワーマンションの一室
  • 大手メーカーによる注文住宅の一戸建て
  • 高級ブランド品
  • 高級料理

こうしたたモノを気兼ねなく買うことはできる、ということは間違いありませんよね。

狭かった家や部屋から広いところへ移り住むこともできるし、外食だって自由。

旅行も近場や国内旅行でなく、家族で海外旅行に行くことも夢ではなくなるなど、年収がアップしお金があれば幸福度が上がるでしょう。

 

しかし、今回の内閣府のアンケート調査のように、国民が感じる幸福感は1970年代に比べると低下していて、暮らしぶりが良い方向に向かっていると感じる人の割合は減少傾向である事実。

さらに日本人の生活の質を他の国と比較した場合に安全面や教育面では高い割に、ライフワークバランスや生活の満足度、住居面ではOECD加盟国内でも、やや低位であることも分かっています。

 

昔の日本の中流と言えば豊かな暮らしの象徴だった時代もありましたが、今では切迫した生活を送る下流老人と呼ばれる高齢者が増えているのが現状です。

また、終身雇用や年功序列などの言葉が死語となり、定年まで働ける保証がなくなった日本で、企業や国があなたの生活を保障してくれる時代ではありません

実際に企業も、少子高齢化で国内の市場が縮小するなかで社員を一生面倒みる余裕がなく、国もこのままでは年金制度が崩壊する恐れがあり、年金の受給年齢を引き上げることばかり考えている有様。

これからは自分の身は自分で守るしかなく、家族の将来や自分や配偶者老後を考えるのであれば、今のうちに少しでも自分の年収をアップさせる努力をしたほうが良いようにも思えます。

 

その先の生き方をイメージして考えておく

ただ年収をアップさせるにもそれなりの時間や、それに伴う苦労があります。

それと引き換えになるもの、つまり代償は避けられないのです。

  • 家族や大切な人との時間
  • 健康的な生活
  • ライフワークバランス

人として、世帯主としてお金を稼ぐことは確かに大事なことではあります。

 

しかし、もっと大事なのはその先どう生きるか。

あなたにとって何が一番大事であり、ある程度のお金を持つことができた上で、どのように考えて生きていくかは幸福度においてとても重要なことなのです。

もっと言うなら、ただ稼げばいいというものではないんですね。

 

実際に、筆者も額面で言えば年収2000万円を越えようとしている状況ではあるものの、本当の意味で前述したような状態を叶えることができているかというとそうではありません。

 

むしろ、大切なもののほとんどを犠牲にして、今の収入を得るまでになりました。

  • 家族との時間
  • 教育のための時間
  • 友人との時間
  • 健康的な生活

最も重要である要素を犠牲にしなければ、収入を上げることはできなかったのです。

 

これからは、一定の収入を維持できる状態を作り、幸福度を優先して生きることこそが、人生における本来の形であると思っています。

 

幸福度と年収に対する考え方・生き方のまとめ

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人生は幸せを感じるため、大切な人やモノと過ごし、守っていくためにあるのではないでしょうか。

お金を稼ぐことは重要ですが、その稼いだお金でどう生きるか。

必要なものを揃えた後には、自分や大切な人にとって幸せを感じられるレベルの収入があれば良い。

実際に、年収の上昇と幸福度には相関性がないこともわかりました。

結局、ある程度の年収を満たすことができたその先の幸福度の要素の大半は『人間関係』に集約することができ、あなたの人生を左右するのは“人”であることは間違いなさそうです。

まずは稼ぐ。

ただ、その中でしっかりと先をイメージし、自分本位にならず大切な人のことを考えて生きていくことが幸せになれる秘訣であるような気がします。

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