中学受験の費用は?年収目安はどのくらい?

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子供にはいい教育や環境を与えてあげたいと思う一方で、費用や自分の年収が気になるところですよね。

むしろ、公立より明らかに高いと予想される費用を考えると、いくら我が子に才能があったとしても不安は大きいまま。

では、中学受験をして私立という選択をする場合は、お金持ちでないと通わせることはできないのでしょうか。

そこで今回は、中学受験を受けさせ私立に通わせている家庭の年収をみながら、必要な費用を確認していきましょう。

 

中学受験するために必要な世帯年収は?

年収 割合
400万円未満 4.2%
400万円~599万円 9.2%
600万円~799万円 16.3%
800万円~999万円  18.4%
 1,000万円~1,199万円  17.3%
 1,200万円以上  34.6%

出典:平成28年度 子供の学費調査

義務教育である中学校の期間を、公立ではなく私立にいく歳にかかる費用をみていく前に、実際にはどのくらいの所得層の家庭から私立へ通わせているのか確認していきます。

見出しにもあるように、ここでいう『年収』とは『世帯収入』のこと。

 

父親しか働いていない場合は、その収入が世帯収入になりますし、共働きの場合は、父親の年収+母親の年収=世帯年収ということになります。

 

子供を私立中学校に通わせるにはいくら必要かということに関して、文部科学省が2年毎に調査している『子供の学習費調査』という調査結果が公開されており、上記の表をみてみるとこれを見ると、私立中学校(もちろん私立中高一貫校)に通わせている家庭の年収の比率がわかります。

 

子供を私立中学校に通わせている家庭の半数以上(17.3%+34.6%=51.9%)が年収1,000万円超え。

全体の1/3程度の家庭である34.6%が、年収が1,200万円を超えているということがわかります。

また、もう一方1/3程の家庭では年収が600万円~999万円となっており、これは都心の40~50代のサラリーマンの年収程だとされています。

平均よりやや高い年収を得ている家庭でも、私立中学校に通わせていることが多いということもわかります。

 

世帯年収1,200万円以上が多い

子供の学習費調査では、私立中学校に通わせている家庭の割合がわかりましたが、世帯年間収入が『1,200万円以上』の層で、全体の34.6%、次いで1,000万~1,199万円の層が17.3%とここまでで半分以上を占めており一般的には『お金持ち』というイメージが当てはまります。

 

一方で、『400万円以下』の世帯は約4%。

構成比としては一番低いのも確かですが、以外にも『世帯年収が低いと私立中学に通わせるのは無理』というわけではなさそうです。

これも、世帯年収が低く学費の捻出が大変なら補助制度などを利用することで年間の学習費総額を抑えることができるからなんですね。

 

「どうしても私立中学に通わせたい」と思うのなら、利用できる補助制度や特待生制度を把握し、上手に利用しましょう。

 

しかしながら、子供にかかる学費は入学する学校によっても大きく変わりますし各家庭の生活水準も違うため、一概に必ずいくら以上の年収が必要だというようなことは言えないです。

私立小学校の場合、平均しても年間150万円の教育費がかかるとされていますが、生きていくのにかかる費用は教育費だけではありませんし、それが6年間続く(中高一貫)。

そのことを考えると、やはり収入に余裕があることが求められます。

また、直接教育にかかるお金以外でも、お付き合い費やそのための洋服代など、思わぬお金がかかるといわれています。

他の家庭は気にする必要はありませんが、やはり年収に大きな差があると『あの子は○○できているのに・・・』と気になる部分も出てくるかもしれません。

 

中学受験に必要な費用は?

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というように、中学受験をした後にはより大きなお金がかかってくるわけですが、実際にはどんなものがあるのか細かく確認しておく必要があります。

また、希望の私立中学でかかってくる最低金額も把握しておくべきでしょう。

私立中学名 3年間にかかる費用
開成中 約270万円
麻布中 約260万円
武蔵中 約300万円
桜蔭中 約250万円
女子学院中 約260万円
雙葉中 約270万円
早稲田中 約260万円
慶應中等部  約390万円

出典:四谷大塚

例えば、日本でも有数の私立校であるこれらの学校に関しても、ある程度費用は異なってくる。

 

しかも、前述したように、私立中学に入学した場合はおおよその場合は高校へもそのまま進学することが多いので、6年間の学費も見通しておかねばなりません。

加えて、大学や高校入学とは異なり、中学の場合は自宅から通うことができる範囲の学校を受験することとなります。

多くの場合、電車やバスなどの公共交通機関を使用して通学することとなり、雑費まで含めるとさらに学費は増えていくことに。

このことから考えると、中学受験を考えるのならば親の世帯年収として1000万円を超えていることが、生活水準を維持しながら中学を通い続けるためには望ましいと考えられています。

 

文部科学省の子供の学習費調査は平成30年度に最新のものが行われますが、現段階では公表されていません。

 

平成28年のものでみていくと、私立中学校の年間学習費総額は132万6,933円となっています。

一方で公立中学校の年間学習費総額は47万8,554円。

私立と公立では約3倍の差があります。

この差はご存知のように『授業料の有無』などによって生じています。

私立中学では年間42万5,251円の授業料が必要ですが、公立校では授業料を支払う必要がありませんからね。

また、私立は『学校納付金』として年間20万円以上も必要になるということも、年間学習費総額が高くなる要因です。

 

私立校でかかる学校納付金とは

『学校徴収金』とも言われ、修学旅行積立金や生徒会費、PTA会費、実習費などとして学校が独自に徴収する費用のこと。

学校生活に幅広く使われ、冷暖房費や部活の遠征費に充てる学校もあるようですが、当然、利益を出すために多めにとるところもあるでしょう。

日本高等学校教職員組合(日高教)が2017年10月に実施した調査によると、全日制の初年度の負担額は平均約10万8千円でした。

その費用に加え、PTA会費に入学金なども支払わないといけません。

 

中等部入学時 高等部進級時
入学金 250,000円 230,000円
施設設備資金 100,000円 70,000円
合計 350,000円  300,000円

私立中学は、入学してから予想外にお金がかかったという声が多いですが、パンフレットや中学受験のガイドブック以外の費用を念頭に資金繰りをしていく必要があります。

学費だけに気を取られていると、私生活さえギリギリの状態で過ごすことになってしまいます。

もう少し細かくみていくと以下のような項目もあります。

 

学費等の年額 中等部 高等部 月額
授業料 456,000円 38,000円
施設維持費 150,000円 12,500円
PTA会費 13,000円
後援会費 7,500円
生徒会費 9,600円
副教材等予納金 120,000円 90,000円
合計 756,100円 726,100円

といったような項目があり、これだけみても相当な費用が必要になることがわかります。

そして、私立の中学では、『副教材等予納金』というものががほとんどの学校で必要されています。

  • 校外授業
  • 芸術鑑賞
  • 宿泊行事等の特別活動
  • 模擬試験
  • 英語検定

副教材等予納金とは、授業で使う副教材のほかにっ活動費としてあらかじめ学校側に預けるもの。

もし余った場合は卒業時に精算される形ですね。

 

中高一貫で考える

中学 金額 合計
中学入学金 中学入学初年度 230,000 230,000
制服代(中学) 中学入学初年度 200,000 200,000
教材費(中学) 中学初年度 100,000 100,000
授業料 年額 450,000 1,350,000
施設維持費 年額 200,000 600,000
諸経費 年額 50,000 150,000
校外学習費(中学) 3年間 ※海外研修がある学校は
全員参加と希望制がある。
100,000 300,000
修学旅行準備金 中学3年時 200,000 200,000
高校 金額 合計
高校進学時 高校入学初年度 230,000 230,000
高校進学時 高校入学初年度 230,000 230,000
制服代(高校) 高校入学初年度 150,000 150,000
教材費(高校) 3年間 50,000 150,000
授業料 年額 450,000 1,350,000
施設維持費 年額 200,000 600,000
諸経費 年額 50,000 150,000
修学旅行準備金 高校3年時 200,000 200,000
6年間合計 5,960,000円

出典:https://www.inter-edu.com/

前述したように、中学受験をするということは『中高一貫』であるこちがほとんど。

そういった『エスカレーター式』のメリットを感じ、受験戦争で苦しむ我が子を救うためにも中学受験を検討している親も少なくはないでしょう。

しかし、中学受験をするのであれば『高校の学費』も視野に入れておく必要があるということ。

 

表をみてみると、そもそも中学受験をするにあたり、1校当たりの受験料は2~3万円ほど。

併願校も合わせると平均して7~8校を受験するのが一般的と言われますので、20万円前後は受験のために用意しておいた方がよいとされています。

そして晴れて合格後の費用としても、まずは入学金にはじまり、制服・教材費などが必要となります。

私立の中高一貫校に6年間通う場合、合計で平均500~600万円ぐらいかかってくるのです。

 

こうなると、よほど余裕のあるご家庭以外は、中学受験を考え始めたら今すぐにでもお金の準備を始める必要があります。

子どもが受験したいといったときのためにも、進学費用の準備は早ければ早いほどいいものです。

学資保険や子ども保険、それに教育ローンなどを含め、教育資金の貯め方についてはこちらの記事にまとめています。

>> 教育資金の最適な貯め方

 

制服代

私立中学ではほとんどの場合、制服は必需品になっていますので、絶対にかかる費用として計算をする必要があります。

  • ブレザー
  • スカート
  • 通学用のかばん
  • ローファーなどの靴

といった衣類を合わせると平均的には10万円ほど必要になるとされています。

 

クラブ活動費

勉強だけでなく、クラブ活動が盛んな学校へ入学した場合はさらに追加で費用が発生しますし、当然、公立校よりかかってきます。

それこそ、夏の合宿だけでも5万円かかることも珍しくはありません。

また、クラブの種類によっては、ジャージやシューズ、その他の器具などが必要になり費用がかかりますよね。

 

修学旅行費

昭和生まれの人は、国内での修学旅行が多かったと思いますが、近年はオーストラリアやニュージーランド等海外へ行く私立中学が増えてきました。

短期ホームステイをする場合は平均40万円必要となります。

短期ホームステイがない場合でも平均30万円必要になってくるようです。

たった一回の修学旅行でこれだけの費用がかかってくるわけですね。

 

このように、様々な私立中学を受験し、実際に学校に通うようになると、学習費総額の平均額だけでも私立中学の場合、年間1,338,623円かかるとされています。

 

私立中学校に通わせるまでは?

公立の小学校は義務教育であるため、学費というのはほとんどかかりません。

公立小学校の場合、主に学校に支払う学校教育費は6年間で約36万円となっています。

 

これに対し、私立の小学校の学校教育費は6年間で約521万円

実に14.4倍にも及ぶわけです。

小学校であろうと、私立だと授業料のほかに泊まりでの校外学習が多くあるということも大きく影響しています。

習い事など学校外教育費も含めると公立小学校は6年間で191万円。

私立小学校は913万円と4.7倍の差があるのです。

 

そして、中学受験をするということになれな塾や習い事をさせたりして、余計に費用がかさんできますよね。

もちろん、塾なしで中学受験する方もいますが、中学受験に向けては塾代・春期講習・夏期講習・冬季講習などの費用がかかります。

また、小学校6年生、つまり、受験の年になると本番受験に向けた対策講習などの費用もかかってくる。

塾や習う科目の数、各種講習会への参加などによっても違ってきますが、小学校4年生から塾に行った場合おおよそ以下の費用がかかってくるこちになります。

  • 小学校4年生:年間40万円~60万円
  • 小学校5年生:年間60万円~80万円
  • 小学校6年生:年間100万円~120万円

平均してこれくらいは費用がかかるわけで、特に受験の年である小学校6年生になると、一気に上がってくる。

その他にも実際の受験費用はもちろんですが、色んな模擬試験の費用などもかかります。

中学受験に必要な費用としては、小学校の間にかかる費用と、私立中学へ入学した後にかかる費用を知っておく必要があるということですね。

 

私立中学校の学費と公立中学校の学費

小学校と同じく中学校も比較してみると、学校に収める学校教育費は公立に比べ、私立は7.4倍だとされています。

小学校ほどではないものの、かなりの開きがあるということは確かです。

中高一貫で内部進学できる私立が多いことに比べて、公立中学校から高校へは受験をして進学することが多いため、塾などの学校外学習費が私立中学校の3学年より多くなっています。

そのこともあってか、学校外教育費も含めると、私立と公立の差は2.7倍程度に収まります。

 

年収600万円以上がほとんど

冒頭でもお伝えしたように、年収が1,200円以上の家庭が3割以上をなっていますが、中には年収400万円台、600万円台の家庭も。

小学校の6年間と違い3年間だからこそ、費用負担も少なく済むからですが、やはり後々の費用や生活水準を維持することを考えると年収600万円以上は必要でしょう。

本当であれば、私立中学校に通うために必要となる総学費を支払うためには、世帯年収が1000万円を超えていることが望ましいとされています。

実際に通わせている親の年収で最も割合が高いのが1200万円以上ですしね。

 

では、世帯年収が1000万円を超えないならば中学受験をさせるべきではないかというと、そうでもありません。

学校にもよりますが、特待生制度を活用することができる場合もあれば、中学受験をすることを見越して早いうちから学資保険を積み立てておくという対策も可能です。

また、たとえ私立中学に通わせなかったとしても、高校受験のための塾費用や大学受験が控えており、どこかの段階で私立へ進学すれば学費総額の負担はさほど変わらなくなる可能性もあります。

これらのことから、大学受験まで含めて考え『現役で国公立に合格させられる可能性が高い環境』として私立中を選ぶことによって、全体としての費用は抑えることができている家庭もなかにはあります。

 

支援制度を活用する

このように、国や学校の制度を上手く活用して、中学受験やその後の教育費を検討していくことも可能です。

将来の人格形成に異常をきたすため、子供に余計なプレッシャーは与えてはいけませんが、収入に限らず利用できるものはした方がいいということ。

学校によっては、成績優秀者に特待生制度を用意し、授業料・入学金を免除というところもあります。

奨学金制度が充実している学校や、家庭の年収によっては公立と同等の金額で私学通学ができる制度を用意している学校もあるわけです。

学校のホームページや説明会で詳細を確認することができますので、確認してみましょう。

 

親としても、子供のために大変なお金の準備が必要です。

しかしながら、思春期真っ只中の子供にとってはもっと負担になっている可能性があることをしっかりと頭に入れておくこと。

学校もそうですが、この時期をどう過ごすかによって子供の将来は大きく変わってくるため、親子でしっかりと話し合いは必要ですね。

 

教育費を貯められるか

文部科学省の調査によると、私立中学校の学校教育費の合計(授業料、修学旅行、学校納付金、実習材料費、通学関係費等を含む)は1年間で、997,435円、約100万円との結果が出ています。

それ以外の教育費として、補助学習費(自宅学習や学習塾、家庭教師)で204,000円、その他の学校外活動費で約118,000円、学習費総計で約132万円となり、月にすると約11万円になります。

 

このように、義務教育をあえて私立に行く場合は、公立に比べて圧倒的に費用が掛かるわけで、前述した年収600万円以上台では生活水準も実は苦しいのです。

子供が10歳までが貯金のチャンスでもありますし、小学校入学の7歳から大学を卒業する22歳ごろまでを、教育費に追われて貯金ができなくなると、子どもが巣立ってから自分たちの老後費用等を貯める時間が短くなることも考えられます。

お金を理由に転校させるというのは、親としてはとても心苦しいものです。

学費だけを見て判断したり、初年度の金額が出せると安心したりせず、教育費以外の支出や教育費以外の貯蓄のことも考え、進学先を選択していきましょう。

 

中学受験の費用と年収まとめ

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中学受験に関する費用や年収についてお届けしてきましたが、年収がいくらなら私立へ行かせても大丈夫という明確な基準はないと思います。

年収が1000万円以上ある家庭でも派手な生活ぶりであれば破綻しますし、逆に400万円以下でも慎ましやかな生活をしていれば、私立中学に通っても破綻しないケースもあり得るからです。

そして、国や学校の制度を上手く活用すれば、もっと可能性は広がるわけで。

学費以外にかかる費用である、中学受験塾・通う私立中学・保護者同士の交際にかかる費用はどれも人それぞれですし、本当に個人差が大きいものです。

確かに私立中学に入学する親の年収の基準は高く、誰もが派手な衣装や車を用意して登場してくるかもしれません。

ただ、本来の目的はそこではないでしょうし、それより先をしっかりと見据えて計画を立てたほうがよっぽど生産性がありますよね。

受験塾に通わずに難関私立中学に合格した子供もいるわけで、小4から小6で200万円以上はかかるとされる受験塾の費用はかなり節約できるわけですし、努力の方向性はそれだけ大事だということですね。

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